ナイジェリアから送られて来た封筒。この中に偽為替が入っていた。
ナイジェリアから送られて来た封筒。この中に偽為替が入っていた。

2005.12.07

から

2005.12.11

 Mary Simmonを名乗る人物からメールが舞い込む。「偶然、あなたのサイトですてきな絵を見つけた。来年1月に私は米国から南アフリカのヨハネスブルグに引っ越す予定だ。新しい家にあなたの作品を飾れたらとても嬉しい。支払いは米国郵便為替で行いたい。」4点の作品について在庫があるか、値段はいくらか、聞いて来た。それにしてもなかなか、作品はいいチョイスだ。私のお気に入りもちゃんとに入っている。

見ず知らずの人に作品を褒められたら悪い気はしない。そこは絵描きの悲しさ。嬉しくなる。タダであげちゃう訳にもいかないので、そう言う事ならとウンと安い値段を記して返信した。

すると、その日のうちに「2点買いたい。きっと、新しい家の壁に映えるだろう。アラバマと南アフリカを仕事で往復している主人と相談するので、もう少し安くならないだろうか。どのように話を進めればよいか、連絡されたし。」

そーかー。南アフリカか。きっと、金鉱かダイヤモンドの関係の仕事だ、中学校で習った。オーガネモチにちがいない。それにしても、初めから安くしてあるのに、外人とはそーゆーものか。「じゃ、10パーセント引きましょう。おまけで日本のお土産も付けましょう。売買の方法は(1)あなたが、代金を米国郵便為替(US International Money Order)で送る(2)私が日本円に換金する。(3)その後、作品を国際郵便で送る。他にあなたの希望の方法があれば教えてください。」私はUS International Money Orderが日本の郵便為替のアメリカ版だと初めて知った。値引きした上、送料もサービス!。しょうがない、これも国際親善。一番安いのはEMSだからこれを使おう。

「値引きしてくれてありがとう。Jeffは少し驚いたけど、話の内容はすべて理解した。彼が支払いをするのでにあなたの住所を教えてほしい。」

「了解。住所はここです。」

「引っ越しの荷物と一緒に業者があなたの作品を引き取る事になった。」

「良い方法が見つかって良かったです。日本は今冬休みだから、引き取りはなるべく来年1月10日以降にして下さいな。」こんな風にメールのやり取りがあり、商談成立。

2005.12.31

年末の大掃除も一段落ついた大晦日の昼、自宅のポストに茶封筒が配達された。差出人は記されていない。封を開けると中から、額面700ドルの米国郵便為替が6枚。裏面にJeff Simmonの住所と記名。初めて見るインターナショナルポスタルマネーオーダー。これが米国郵便為替か。案外ちゃっちいではないか。計算してみて、びっくり。4,200ドルは48万円。絵の代金は1,620ドルで18万円ほど。多すぎる。よっぽどの富豪か、アバウトな人だ。

2006.1.2

私「代金は来たけど、多すぎるよ。どうやって返せばいいデスカ。」

Mary SimmonJeffは話の内容を良く理解してなかったようです。家の調度品の輸送費と一緒にあなたに送ったみたい。私は急いで輸送業者に連絡を取ったけど、今、荷物とともに引っ越しツアーの途上だと言っていました。木曜日にはFedExが作品を引き取りに行くとの事です。業者は今日中にあなたと連絡を取ると言っています。為替をすべて現金に換えて、あなたの取り分を引いた残りを、業者に渡してください。」

なるほど、そーゆー訳か。でも、どうやって業者に渡すのだろうか。全部日本円に換えたら、損するのに。木曜って、来週か今週かどっちだろ。来た運送屋さんに日本円を渡していいのかな。その晩電話が鳴る。甲高い男性の声で早口に何かを話している。英語だが、アフリカっぽいぞ。もう少し、ゆっくり話してくれと頼む。払い過ぎた分の事を言っているらしいが、さっぱり解らん。すぐに早口になる。そこで、用件はメールで欲しいと伝える。伝わったらしい。オーケーと言って電話は切れた。

2006.1.3

Mary SimmonJeffからあなたに電話したと連絡がありました。為替は現金化できましたか?輸送業者から連絡がありましたか?状況が解るようにすぐに返事を下さい。」昨日の電話はJeffだったのか。

私「為替は未だ現金に換えていません。運送屋さんからも連絡はありません。日本は今、正月休みでなーんもできまへん。確実にやりますから安心してください。」大丈夫だっちゅうの。

Mary Simmon「急いで為替を現金に換えてください。きっと、今日明日中に運送業者が引き取りに行くと思いますよ。」

そんな事言ってもなー。正月はどこも休みだ。ネコババすると思われているのかな。気持ち悪いな。そんなことしないっちゅーの。作品は四季彩舎に置いたままだから、正月明けに引き取りに行こうか。

2006.1.5

Mary Simmon「運送会社からのメールを添付しました。私の家の調度品と一緒に注文した絵が引っ越しに間に合うように協力してください。事態の進捗状況を逐一連絡してください。」焦っているなー。

運送会社Bill Johnesよりメール「連絡が遅れて申し訳ない。Mary Simmon氏のご主人とついさっき連絡を取り、引っ越しツアーの途中であなたの作品を引き取り、他の調度品と一緒に搬送する事になった。ついては私たちの地域事務所の口座に私たちが受け取るべき残金を送金して欲しい。当社の決まりとして遅くとも仕事の3日前に入金が条件です。しかし、今回は引っ越しツアーの途中でもあり、銀行振込で確認することで依頼主と合意している。振り込みに必要な銀行情報は以下の通りです。追伸、Mary Simmon様の引っ越しが滞らないよう一刻も早くご連絡を下さい。FedExが代理で集荷にいくので、完全な住所をお教え下さい。」

私「了解。明日、銀行に行って振り込むよ。」二人に夫々メールする。

2006.1.6

午後1時、郵便局で換金。30分は待った。カウンターの向こうでは何やら忙しそう、疑われてんだろうな。円ドル交換レートはいくらだろうか、カウンターの表示に目をやると、去年のままだった。大丈夫かな。不安。為替の裏にサインとハンコを押し、免許証のコピーを取られ、札束が出て来た。48万円。その足で駅前のみずほ銀行に行って人生初の海外送金に挑戦。しかし、肝心の銀行名が解らず、断念。帰宅して、銀行名を教えるように業者Bill Johnesにメール。

私「銀行名と支店名が解らず送金できませんでした。急ぎ知らせてください。日本は休日が3日続くので、振込は翌週の火曜日になります。作品は何時取りに来ますか」。それにしても、この輸送業者は会社ではなく、個人経営なんだろうな。主体展の搬出入でいつもお世話になる運送屋さんの顔が浮かんだ。彼はトラックでどこまでも行く。寝泊まりも勿論トラックの中だ。運送屋さんは実にパワフルだ。そーゆー人物像を勝手に浮かべてしまった。

2006.1.9

輸送業者Bill Johnes「土曜日に返事をしたのだが、届いてなかったようだ。サーバーの調子が悪かったが、現在は復旧した。銀行の名前は以下の通り。」2日も経ってからの返信で、ちょっと、不信感が深まる。いい加減な業者だ、大丈夫か。Yahooのメールを使っていて、サーバーの調子がどうこうは完全に嘘だろう。さぼってる。

留守電にBill Johnesのメッセージが残されていた。相変わらず早口で訛りの強い英語だ。何を言っているのか解らない。一応、私もお客様なのにMr.を付けずNozomiと呼び捨てにするところがまた気に入らない。不快感が先に立ってしまって、気付かなかった。この声はJeff Simmonと同じだった!どうして気付かなかったのだろうか。ここが最初のチャンスだったのだ。

2006.1.10

Bill Johnes「あなたの電話にメッセージを残した。今日こそ送金をして欲しい。集荷の日程は送金確認後にしたい。」自分が連絡をさぼって他人に急がせるとはホントにいい加減な業者だ。不信感極まる。

午後、駅前のみずほ銀行から送金の手続きをする。窓口の人が親切にいろいろ教えてくれた。送金理由を「輸送費」としたが、ここでも、多く支払われた分を返金するために別口座に振り込むという二重手間をおかしいと気付くべきであった。夜、帰宅後にBill Johnesへ「送金完了。梱包はどの程度すれば良いか」と問い合わせのメールを送る。留守電のメッゼージを聞くが相変わらず何と言っているのか解らない。

2006.1.11

朝、BillJohnesよりメール「送金ご苦労様。感謝。送金完了の伝票をメールで送って頂きたい。FedExと我が社の担当には集荷の指令を出した。入金が確認でき次第、具体的な日程の打ち合わせたい。集荷は金曜日を予定している。」

伝票の写しをメールで送るなどあり得ない。どんな会社かネットで調べられないかGoogleで検索。すると、1件ヒットした。ドイツ語で書かれた、画家や美術関係者のためのサイトのようだ。ああ、大学でまじめに勉強しておくのだった。見た事のある単語から類推する。やたら「!」が多い、尋常ではない雰囲気のページだ。Jeff SimmonMary Simmonも出てくる。おかしい!英語に翻訳させて読む。「偽米国為替を使った詐欺に注意。この二人から接触があったらすぐに警察に連絡をすべし。」やられた!でも、あれが本当に偽物なのだろうか。郵便局で現金化できたのだから偽物の訳はない。だとしたら、これは一体どんな詐欺なのだ。

 先ず、地元警察に詐欺に遭っている疑いがあるのだがと電話するが、電話先を間違えたとすぐに後悔する。郵便局に電話で確認。担当が「本物です。ちゃんと透かしもありました。」「本当ですね。偽物の疑いがあるのですよ。」「いま、現物はセンターに送って確認中です。」「それでは確認がとれ次第、私の携帯に連絡を下さい。」次に県警に電話する。なかなか担当が出ない。何回かの電話で漸く繋がるが、やはり後悔した。「国際詐欺の情報はない。郵便局が本物と言っている以上事件でもなんでもない、本物だ。とりあえず地元署に相談したら」と言われる。これがかの有名な警察のたらい回しと言う奴だ。話の分かる所、そうだ、警視庁はどうだろう。ハイテク犯罪対策室に電話。担当者は話を聞いて、了解してくれた。先ず、外国為替が国内で使われた場合、捜査権が及ぶかどうか別部署に確認し、捜査対象である事を確認した。偽米国為替を使った犯罪情報は特には入っていないそうだ。警察庁はどうか勧められる。地元署にもと言われるが、訳を話したら、「そうですね」と納得された。後で解る事だが、隣の部署の組織犯罪対策室がこの事件の担当になっていたのだった。いい加減疲れたので、諦める。局が本物だと言っている間は本物だから、その間の取引は有効で、経済は進むのだ。とりあえず私の被害は無いし、もー知らん。念のため、銀行に送金の取り消しはできるかどうか確認の電話をした。手数料は送金停止ができてもできなくとも、3千円かかる。早ければ早いほど取り消しは可能だとの事だった。

Bill Johonesへ嘘のメール「送金伝票は受け取っていないので明日、銀行へ行って受け取る予定だ。」詐欺師を騙すと言う得難い経験その1。

2006.1.12

夕方、局から偽物だったと連絡が入る。ほら、言ったとおりじゃん。もう、遅すぎるよー。お金無いよー。

Mary Simmon「早く、運送業者へ送金票を送ってあげてください。」

私「風邪をひいた。熱が出て、咳がひどい。とても外出ができない。月曜日までに治して、銀行に行こうと思っている。」またまた、詐欺師を騙す得難い経験その2。ドラマならこの隙に辣腕刑事が逆探知で発信先を究明して、アフリカで犯人逮捕なのだが。

2006.1.13

朝、一番にみずほ銀行で送金停止の手続き。ここで初めて3千円出費する。損したーッ。

夜、貯金課長と窓口の担当者と会う。私の経過を説明する。私「よその郵便局では偽物を摘発しているのにどうして見過したか。」課長「とても精巧な偽物だったので窓口では見抜けなかった。」ほんとか。新種の強力なやつか。金を返せとぬかしおる。「電話で確認したら本物だと言っただろう。もう無いよ。」私は、ゆうちょのHPを見せて「怪しい物は郵便局へもってこいと言っている。これは、嘘か。」課長「・・・。」「でも、お金返して。」「納得できない。」とりあえず、送金停止の結果が解ってから、また話し合おうということで、引き上げた。初めから、素直にごめんと言うべきだ。自分の不始末を利用者に押し付ける不道徳。新聞、週刊誌、テレビにタレ込むぞ。徹底抗戦、怒り震盪。激怒する。

2006.1.16

手許に残ったお金をとりあえず郵便局に返金。裁判所に供託しようかとも思ったが、面倒だし、気持ちも悪いので渡す。

2006.1.18

深夜、電話が鳴る。Bill Johnesだ。ハロハロと言っている。黙っていると、向こうも察したのか、すぐに電話は切れた。犯人には未だ金を手に入れていないのだ。これ以降、犯人からの接触は無くなる。

事情聴取

1月30日午後6時 郵政監察監官来訪。初体験!調書を取られる。

 郵政監察官は全国で700人しかいない。受け取った名刺には司法警察員・郵政監察官沼城一成とあった。逮捕請求権を持つ警部職の警官と郵政公社職員と両方の立場を持つ職種だ。実は、警察に郵便局の業務上過失を告発できないか聞いたが、民事不介入でそれはできないと言われていた。そこで次に考えたのがこの郵政監察官室だ。窓口が適切に業務を行っていたかどうか、郵政観察室に監査請求をしようと考えていた。窓口が見落としたのであるから、どこかにの落ち度があるはずだと考えていた。しかし、独立した監察組織と言っても、身内が身内を調査する訳だから、いまいち、信用できないだろうと言うのが正直なところだった。ところが、違うのだ。沼城氏は最初にその微妙な立場を私に説明し、しかし、独立した監視役である事を強調した。実際、きちんと職務遂行する信頼できる人物だった。こういう人がいれば監察システムとして立派に機能するはずだ。郵便局には先に査察が入ったようで、この頃から対応も180度変化し、郵便課長が出てくるようになった。ノートパソコンとプリンタを取り出し調書を作成し始めた。

調書作成

 捜査に協力して欲しいと言う事でだったので会うことにしたが、調書を取られるとは思ってもいなかったので驚いた。ま、そーゆー経験もいいかと思い応ずる。事件は詐欺。容疑者は不詳。私の立場は微妙だ。偽為替を持ち込んだ本人であるから、犯人の一味の可能性もある。それを判断するのは調書を読む検察官だ。この調書は私の無実を証明するためのものですか。いえ、いえ、違います。調書には被疑者(容疑者、どっちだろう?)から取るものと、関係者から取るものと2種類あって、これは後者だと沼城氏は説明してくれた。私が怪しければ即座に任意同行を求めているから、安心しなさい。そりゃそうだ。よかった。でも、捜査にあたる警察官の心証で白黒が大きく変わると言う事でもある訳だから怖い。先ず、本人確認。これは免許証で済ませる。次に送られて来た偽為替の現物を見せ、私が持ち込んだ物に間違えないか尋ねた。間違えないです。それはどこで解りましたか。そこに私の字で住所氏名が書かれているからです。では、これが偽物かどうかご説明します。先ず、本物の為替にブラックライトを当てると文字が浮かび上がった。しかし、送られて来たものは反応しない。こんなに簡単に判別できるのかと驚いた。ですから、これは偽物です。いつから現住所に住んでいるのですか。何故そのような事を聞くのですか。この郵便局を使った理由を説明するためで、ガードの甘い地方の郵便局を使うために転居したり、居住地から離れた郵便局を使っていないかの説明のためです。なるほど。沼城氏は事の成り行きを細かに聞き、私が偽物の連絡を受けて、送金停止するまでを聞き取りながら、パソコンに打ち込んだ。私としては、郵便局に本物かどうか確認したこと、窓口が見ぬけななかった事を入れて欲しかったが、事件には関係ないのでカット。調書の最後の部分は、このように私を騙した犯人を一刻も早く捕まえて欲しいと嘆願して終わっている。10時も過ぎた頃、プリンタから出力された調書にハンコを押して完了した。私が書いたと判まで押しているが、実は事情を聞きながら沼城氏が作った物である。そーゆーものなのかと変に納得した。

 

 

疑問

今回の事でいくつかの疑問を沼城氏に質問した。

 もし、金が犯人の手に渡ったらその損害は誰が払うのか?。「公社は勝つ見込みがあれば裁判に訴えて回収するだろう。しかし、その見込みがない場合は担当者に賠償を命ずるだろう。今回、窓口の対応は甘かったが、重大な過失があったとは言えない。」そのどちらでもない場合は債権管理部門に移され、賠償相手が見つかるまで、管理されるという。つまり、払えと言われたらとりあえず嫌だと言う。払え払わないの押し問答をして、相手が諦めるのを待つというのも作戦かなと感じた。

 私の場合はどうなるのか?「立場を離れて言えば、善意の第三者なのだから請求される事はないだろうとは思う。」さすが、慎重な言い回し。郵便局は窓口で偽物を見抜けなかった失態ををさらしてまで、返済を求める事はないだろうと言う私の読みは当たったといえる。

 ゆうちょのHPにある「真偽が怪しい物はお近くの郵便局にお持ち下さい。」の記述は独占禁止法の虚偽記載に当たらないか。郵便局で真偽の判定を誤らないという意気込み、努力目標だとは読めない。どう考えても、真偽の判定は任せなさいと言っている。

 犯人は捕まるのか?。「警察庁と横浜税関、それに郵政観察室で合同捜査本部を編成して捜査にあたっている。」今回の私の事件はアメリカラインとは別のナイジェリアラインだろうという。

まとめ

 郵政監察室はよくできたシステムだと思った。監査と言うと身内で固めた形式だけの印象があるのだけど,今回私が見た範囲ではきわめて厳正だ。沼城氏は仕事も手際よく話も解り易い。プロフェッショナルな立派な方だった。夕方の6時から10時過ぎまで休憩も取らず、茶も飲まず、仕事、仕事。それにも拘らず、自分の仕事に誇りを持ちテキパキ事を進める。ただ、ただ、感動した。しかし一方、私の知りたかった事(郵便局はどんな手順を踏んで、真偽の鑑定をしたか。見過した原因はなにか。他局で看破できて自局でできなかった理由はなにか)は局内部の事柄だと言う事もあって、私には知らされない点で不満は残る。

 私はどこの時点で詐欺にきづくべきだったか?偽為替を多く送られた時点かしかないだろう。郵便局で現金化されたら、その後はもう、気付くことは不可能だろう。今回は送金先が海外と言う事で振込を停止し返金できたが、これが国内だったらと思うと、ゾッとする。振り込め詐欺は一日中残高照会をして、振り込まれた瞬間に金を引き出しているという。

 今後、郵便局は預かり証を発行し、正確な鑑定を経てから現金化することにしたという。それは最善の再発防止策だと思う。今回の私の事件はそれだけでも無駄にはならなかったということだ。一番の迷惑は持ち込まれた郵便局だろうが、そこは郵便事業の仕事だし、間違えたから返しては勘弁してもらいたい。また、マニュアルどおり点検をしたのであれば、担当者が処分されることはないはず。処分があるとしたら、その不完全なマニュアルを作った担当者だと思うのだが。郵便局内部の事情が気になる。

22日 私は取り戻した残金を郵便局に返した。郵便局は迷惑をかけたと陳謝した。お金も戻ったし、これで一件落着だが、私は、今月の携帯の料金が非常に気になるのだった

 

送金払い戻しの書類